2012-09-27

旅カメラ談義②


ニース-コートダジュール空港にて、Nikon F3。

F3に装填するフィルムは、旅の前にインターネットでフィルム写真愛好家の方々が色んな作品をアップしていらっしゃるのを見てどんな色合いがいいか考え、Kodak PORTRA160でいきました。
PORTRAは、ナチュラルな雰囲気で人肌を綺麗にみせるようで、万能っぽいので選択。夏で主に日中の街歩きでの撮影なので光はたっぷり得られるだろうと思い、低感度のISO160にしました。
何種かのフィルムを持っていくというのは初めから考えていませんでした。フィルムをごちゃ混ぜにすると、一つの旅で色合いに統一感がなくなって、アルバム作りのとき微妙になりそうなので。露出の感覚とかも切り替えるのが難しそうですし。

で、海外でのフィルム撮影で問題になるのが、飛行機搭乗前の手荷物検査のX線。
感光してしまっては、撮影した画が使いものにならなくなってしまいます。スーツケースにいれて預けると、相当な強いX線を浴びてしまうので、手荷物として機内に持ち込むようフィルムメーカーからもお知らせが出ていますね。低感度フィルムでも一発でやられるそうです。

でも、機内持ち込み手荷物の検査のときにもX線検査装置を通されますよね。ISO1600まで大丈夫という話も耳にしましたが、いくら弱いX線といっても不安なので、念のため検査の度に係員に目視検査、Hand Checkをお願いしました。

成田空港ではもちろんやってもらえました。一つ一つ開けて、中身を出してチェックされました。
往きのトランジットのシャルルドゴールでは、同様にお願いしましたが、問題ない、通せ(と言っているかは分かりませんが)というような雰囲気で、わたしの大事なフィルムは問答無用にトレーに乗っけられて装置に吸い込まれていきました。あぁ、これでダメかもなんて、非常に心配でしたがここまできて撮影しない訳にはいきません。X線のことを引きずりながら、撮影を敢行。36枚撮りを一日二本のペースで撮っていきました。

帰りはニースとアムステルダムで荷物チェックがあり、こちらも目視検査を訴えましたが無駄な努力でした。ニースでは一応ISOを聞いてくれて、答えるとそれなら大丈夫と対応してくれましたが。でもX線、積算なんですよ~。

しかし、計3度X線を浴びましたわたしのフィルム、全く感光しておりませんでした。現像するまで心配でしたが良かったー。一本、巻き戻しに失敗して感光したコマが三つありましたが、その他は全部生きておりました。

フィルムはデジタルとは違うキレイで柔らかい独特の雰囲気で、やっぱりいいなーと改めて思いました。デジタルでも同時に撮っていたので、比較してみると違いがよく分かりますね。
フィルム、もう少し持っていっても良かったですが、結果的に無事だったもののX線に感光するリスクもあったわけですから、この位で適当だったのかなぁ。もっと持ってたら、それこそデジタルで撮らなくなってしまう…。

しかし、これで海外でのフィルム撮影に味をしめてしまいましたね。これからは街の空気に合わせてフィルムを選びも楽しみたいと思います。


アムステルダム-スキポール空港にて、Nikon F3。

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