2012-03-04

前世への冒険‐ルネサンスの天才彫刻家を追って


フィレンツェ紀行を書く書くといって、ずるずると先延ばしにしております…。
どう書こうか悩んでしまって。
別にフィレンツェを最初に取り上げなくてもいいのですが、一番最近の旅なので記憶もまだ新しいですし。

今回のフィレンツェの旅では、ガイドブックも観ましたが、この本にお世話になりました。
前世がルネサンスの彫刻家だと言われた著者が、それを検証しにイタリアに旅立つというお話。
冒頭ではルネサンス初心者だった著者が、調査を進めていくという流れは、読者が知識を得るのにもってこいなわけです。
著者の成長=読者の成長、みたいな感覚でしょうか。

よく、学術的なことが登場する難しいドラマでも、必ず素人や新人刑事とかがでてきて、その人に向かって先生や先輩が説明する、それが観ているこっちにとっては、頭の整理をするいい機会になっている、というのと同じだと思います。

歴史ミステリーの要素はあることはありますが、それよりはもっと堅実的な印象を受けました。
大きくは事実+著者の考察、という構成なので。
ダビンチ=コードのような壮大な物語を期待していると物足りないかもしれません。
でも、わたしはじわじわと歴史の重みがくるこの作品もいいなぁと思います。

このお話、BS(確か)で杏さん主演でドラマ化されていたんですよね。
こちらも現地ロケが多く、一足先にフィレンツェの空気に触れることができて、旅への期待が膨らんだドラマでしたが。
やっぱり、情報量は原作の方に軍配が上がりますね。まぁ、あの内容を全て映像化したら収まりがつきません。

とにかく、これを参考書のように何度も読み返していったおかげで、旅の途中のルネサンス観賞が何倍も面白くなりました。

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